231シリーズのベーシックモデル。比較的小型の砲塔に2cmKwK30、後期型ではKwK38機関砲を搭載（10発入り弾倉18個）、また同軸に7.92mmMG34（2100発）を搭載していた。また近接防御用に車内に1挺の9mm短機関銃MP38またはMP40が収納されている。砲塔左側面にはワイヤレスのロッドアンテナが装着され、乗員は車長、砲手、ドライバー2名（車体前後に操縦装置があったため）の計4名。生産は下記232も含め1935年末（German Tanksによれば1936年）〜1943年9月までに607輌。

Sd Kfz 231に出力100WのFu11 SE100またはFu12型の大型無線器を搭載した通信用車輌。車体上部から砲塔上部に渡って大型のフレームアンテナを装備、後期型は、これに代わって星型のデュポールアンテナを装着。同軸の7.92mmMG34は装備していない。重量が多少変更されており基本で7700kg、戦闘重量が8800kg。

回転砲塔の代わりに固定された大型の戦闘室を車体上部に設けて中波の100W（後に80W）の無線機を装備した長距離用無線車。一般には機甲偵察大隊の通信小隊、機甲通信大隊によって使用され、また機甲師団の師団長自ら本車に搭乗し指揮を執ることもあった（1940年のフランス戦では第7機甲師団師団長のロンメルが使用している）。本車も232と同様に車体上部から砲塔上部に渡って大型のフレームアンテナを装備、後期型は、これに代わって星型のデュポールアンテナを装着していた。武装は7.92mmMG34が1挺となり乗員は5名に増加。後部ドライバーは無線オペレーターも兼ねていた。生産はキールのドイッチュンヴェルケ社のみで行われ1938年4月〜1943年4月に240輌

1941年6月のドイツ軍ソ連侵攻によって熾烈な機甲戦が展開したため機甲偵察大隊の主力である8輪装甲車にも対戦車戦が可能となるような強力な火砲を搭載する必要が生じてきた。この要求のために開発された車輌がSd Kfz 233である。本車は砲塔を取り払い、オープントップとした車体前部に7.5cm24口径KwK37を装備したもので砲は車体右側にオフセットされていた。乗員は3名で車長が砲手を、無線手が装填手を、前部ドライバーが後部ドライバーをそれぞれ兼ねている。また当初は27cm信号弾を装備していたが、これは後に発煙弾に変更されている。生産は1942年10月〜1943年10月までに109輌で1943年10月にSd Kfz 231/232から10輌が改修されている。

Sd Kfz 231をベースとする観測用車輌。詳細不明。