1915年に計画された駆逐艦で、イギリスのホーソン・レスリーM級に類似。主砲はVickers Carraca40口径10.2cm単装砲3基で魚雷兵装はスペイン初の53.3ｃｍ発射管を装備していた。タービン出力が原型（？）となったホーソン・レスリーM級よりも高く、兵装未装備ながらアルゼードAlsedoは37.2ノットを記録、他の同型艦も37000馬力で36ノットを記録している。計画当時は十分に各国駆逐艦と渡り合える性能を有していたものの第一次世界大戦により延滞し竣工が1924〜25年となったが、その頃には旧式化してしまった。

スペイン内乱時は、Velascoが国民党に付き、他の同型2隻は共和党に付いた。Velascoは国民党唯一の駆逐艦であったため行動は活発で1936年9月19日にはカーボ・ペーニャ沖にて共和党側の潜水艦B6を撃沈（浮上攻撃中）、同月にはビルバオ沖に機雷を敷設。1937年2月前後には地中海に重巡洋艦Baleares（前記参照）やCanalias（同）と共に進出しマラーガを砲撃した。AlsedoとLazagaの所属した共和党軍には駆逐艦が多数いたため護衛救出任務に従事、サンタンデル沖にて被雷沈没した戦艦Espanaの乗員救出やアルメニア沖で損傷したイギリス駆逐艦Hunterの支援（曳航）を行った。しかしながら両艦とも1938年には乗員不足（新造艦への移動）により解役状態となり1939年3月にカルタヘナにて降伏した。戦後は3隻とこ艦隊に編入され1960年代初頭まで行動。