海防艦 擇捉級 1(甲型)

[擇捉、松輪、佐渡、隠岐、六連、壱岐、対馬]

開戦直前に満足な護衛艦が無い現状を危惧した海軍が急遽量産を目指した海防艦。しかし新たに設計している時間的余裕が無い為『占守級』を若手改良し簡略化した設計となった。先級と同じく砲力に重点をおいたもので、相変わらず対潜能力薄弱、南方護衛を目的としたのに北方行動用の補助缶を設けていることなど基本的には占守級と同様であった。

擇捉
[Etorofu]

昭和16年度計画、昭和18年5月15日竣工。竣工後、同年6月1日に佐世保にて整備作業終了後、第一海上護衛隊に編入され佐世保〜高雄間の船団護衛に従事。以後、門司〜高雄〜マニラ〜シンガポール間の船団護衛に従事している。昭和20年1月、千島特根に編入、同年1月11日〜24日修理。その後、上海への船団護衛に従事して3月10日大湊に回航された。同年4月10日第104戦隊に編入され北海道、千島方面の船団護衛に従事、終戦時は稚内に入港していた。昭和20年10月5日除籍。同年12月1日特別輸送艦に指定、昭和22年8月5日アメリカに引き渡し後解体。

松輪
[Matsuwa]

昭和16年度計画、昭和18年3月23日竣工。竣工後、第一海上護衛隊に編入され佐世保〜高雄〜マニラ〜パラオ〜マニラの船団護衛に従事。以後も本土〜シンガポールの船団護衛に従事していた。昭和19年8月22日台湾よりマニラへ向かう途中、マニラ湾の西25カイリにてアメリカ潜水艦『ハーダー(Harder)』の雷撃を受け沈没した。同年10月10日除籍。

佐渡
[Sado]

昭和16年度計画、昭和18年3月27日竣工。横須賀にて整備作業終了後、第一海上護衛隊に編入され4月18日より船団護衛に参加、門司に回航。最初は門司〜高雄間、後に門司〜シンガポール間の船団護衛に従事した。昭和19年8月22日台湾よりマニラへ向かう途中、マニラ湾の西25カイリにてアメリカ潜水艦『ハッド(Haddo)』の雷撃を受け沈没した。同年10月10日除籍。

隠岐
[Oki]

昭和16年度計画、昭和18年3月28日竣工し第四艦隊第二海上護衛隊に編入。横須賀で訓練後同年4月20日より横須賀〜トラック間の船団護衛に10往復した。昭和19年3月よりサイパン、グアムへの船団護衛に従事。同年7月28日に横須賀鎮守府に編入され父島、硫黄島方面への船団護衛中の11月21日にアメリカ潜水艦(不明)の雷撃にて損傷、横須賀で昭和20年3月まで修理作業を行っている。同年3月5日より第103戦隊に配属、釜山、鎮海方面への船団護衛中に終戦を迎えた。昭和20年11月20日除籍。同年12月1日特別輸送艦に指定、昭和22年8月29日中国(国民党政府)に引き渡し、『長白(Changpai)』と命名されたが昭和24年に中国共産党軍所属となっている。

六連
[Mutsure]

昭和16年度計画、昭和18年7月31日竣工。呉鎮守府に編入され呉へ回航、訓練に従事。同年8月15日第四艦隊第二海上護衛隊に配属、同年8月21日横須賀〜トラックの船団護衛に従事、9月2日にトラックを出航して横須賀へ向かう途中、トラック島北方でアメリカ潜水艦『スナッパー(Snapper)』の雷撃を受け沈没した。昭和18年11月1日除籍。

壱岐
[Iki]

昭和16年度計画、昭和18年5月31日竣工、呉鎮守府に編入。昭和18年6月20日より佐伯〜パラオの船団護衛に7往復した。昭和19年1月末より修理改装、その後、門司〜シンガポール間船団護衛に従事。同年4月20日第一海上護衛隊に編入。同年5月24日マニラ〜シンガポールの船団護衛中、ボルネオ西方においてアメリカ潜水艦『レイトン(Raton)』の雷撃を受け沈没。昭和19年7月10日除籍。

対馬
[Tsushima]

昭和16年度計画、昭和18年7月28日竣工(7月31日竣工の資料有り)。呉鎮守府に編入され呉へ回航、訓練に従事。同年8月15日第一海上護衛隊に編入、門司〜基隆間の船団護衛に従事し、ついでシンガポール、マニラ、ダバオ方面の船団護衛に従事した。昭和19年11月15日第101戦隊に配属され門司、高雄、海南方面の船団護衛を行っている。昭和20年4月より朝鮮方面に行動し同年6月2日佐世保に帰投し修理、以後行動すること無く終戦を迎えている。昭和20年10月5日除籍。同年12月1日特別輸送艦に指定、昭和22年7月31日中国(国民党政府)に引き渡し『臨安(Linan)』と命名された。昭和38年除籍。

基準排水量 860トン
全   長 77.7m
  幅   9.1m
吃   水 3.05m
主   機 ディーゼル機関×2(2軸、4200馬力)
乗   員 147名
速   力 19.7ノット
兵   装 12cm単装砲3基、25mm三連装機銃3基、25mm連装機銃2基、
      8cm迫撃砲1基、爆雷投射機他、22号電波探信機、93式水中探信機、
      3式中探信機等装備、2式爆雷60個
備   考 ●兵装は戦争後期のもの、各艦によって多少の兵装の差がある。
      ●基本的には『占守級』に分類されている。


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