昭和16年の戦時計画にて建造された潜水艦。洋上にて飛行艇に燃料・魚雷・爆弾等の補給・補充を目的としたもので当時最大の甲型を上回る巨大潜水艦であった。昭和17年9月に変更案として艦型の決定がなされ備砲・機銃の装備、航続距離の延長、補給物資の重量減少の計画となった。しかし戦況の悪化に伴い本型の目的があやふやとなり建造は昭和18年5月と遅れ、さらに昭和19年7月には離島基地への補給、航続距離の更なる延長、備砲の撤去、機銃の増設、補給物資重量の減少、迫撃砲の追加、艦橋の形態変更等が加味された為、完成は伊351が昭和20年に完成、二番艦の伊352に至っては未完成に終わりなんら戦局に影響を与えなかった。 |
伊351 (I 351)
昭和16年度計画。昭和20年1月28日、呉工廠にて竣工、呉鎮守府籍に編入、昭和20年4月4日、第6艦隊第15潜水隊に編入。昭和20年5月1日シンガポールに向け呉を出港、15日到着。昭和20年5月21日に佐世保に向けシンガポールを出港、同年6月3日到着。昭和20年6月22日に再度シンガポールに向け佐世保を出港、7月6日到着。昭和20年7月11日にガソリン500kgを搭載しシンガポールを出港したが14日に南シナ海にてアメリカ海軍潜水艦「ブルーフィッシュ」の雷撃を受け沈没。昭和20年9月15日除籍。 |
伊352 (I 351)
昭和16年度計画。昭和19年4月23日に呉工廠にて進水。昭和20年6月22日に工程90%にて被爆沈没。 |
基準排水量 |
2650t(水上)/4290t(水中) |
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主 機 |
艦本式22号乙10型複動ディーゼル機関×2 (2軸、水上3700HP、水中1200HP) |
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速 力 |
15.8ノット(水上)/6.3ノット(水中) |
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航 続 距 離 |
14ノットで13000浬(水上)/3ノットで100浬(水中) |
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兵 装 |
8cm迫撃砲×2基、25mm3連装機銃×1基、25mm連装機銃×2基 53cm魚雷発射管×4基(合計魚雷4本) |
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