昭和18年時の海上護衛艦不足の打開の為に設計された量産型航洋護衛艦。本型は強力な対潜水艦能力を持っており、電動式揚爆雷筒で爆雷を自動的に甲板に送りだし18基の投射機等を使って高速に投下する方式など世界でも例をみない機能を持っていた。しかし主機に選定した22号10型ディーゼルエンジンの量産が捗らず艦体構造を簡略化し容易に量産できるようにしたわりには艦自体の生産は捗っていない。 |
[Uku] 昭和18,19年度計画艦。昭和19年12月30日竣工、呉防備戦隊に編入。昭和20年2月8日第一海上護衛隊に編入され門司、上海、高雄方面への船団護衛に従事。昭和20年5月9日、門司付近で触雷し7月22日修理。その後は内海西部で行動し終戦を迎えた。昭和20年10月5日除籍、同年12月1日に特別輸送艦に指定、昭和22年7月4日にアメリカへ引き渡し後解体。 |
[Takane] 昭和18,19年度計画艦。昭和20年4月26日竣工、呉防備戦隊に編入、七尾湾にて訓練後5月5日に第51戦隊に編入。同年7月より津軽海峡付近で対空対潜警戒船団護衛に従事した。同年7月30日、舞鶴にてアメリカ艦載機と交戦して小破、そのまま終戦を迎えた。昭和20年10月5日除籍解体。 |
[Kuga] 昭和18,19年度計画艦。昭和20年1月25日竣工。呉防備戦隊に編入、昭和20年3月5日に第一海上護衛隊に編入となり門司〜基隆の船団護衛に従事した。昭和20年4月25日より南朝鮮海域での船団護衛に従事していたが同年6月25日に山口県深川湾にて触雷中破(航行不能)、舞鶴で終戦を迎えた。昭和20年11月30日除籍、後解体。 |
基準排水量 940トン |
全 長 78.77m |
幅 9.1m |
吃 水 3.06m |
主 機 艦本式22号10型 ディーゼル機関×2(2軸、4200馬力) |
乗 員 150名 |
速 力 19.5ノット |
兵 装 12cm連装高角砲1基、同単装高角砲1基、25mm連装機銃2基、94式爆雷 投射機2基、3式爆雷装填機2基、8cm迫撃砲1基、爆雷投射機他、22号電波 探信機、13号電波探信機、93式水中探信機または3式中探信機等装備、2式 爆雷または95式爆雷120個、等々。 |
備 考 爆雷兵装以外は日振型とほぼ同じ。 |
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